ネコの哀しさ

俯いて

どこを見るわけでもない

 

何を考えているのだろう

 

わがままで

自由に振る舞えるといっても

 

狭い家の中

餌は催促せねばもらえない

 

生まれてから

死ぬ日まで

同じ種にも逢えず

 

外を眺めては

鳴いている

 

衣食住の心配はなくとも

生きがいは持てまい

 

喧嘩もできず

愛玩として哀願するのみ

 

ネコよ

かなしくないか

 

ネコよ

かなしいだろう

 

ネコよ

ごめんな

 

ネコよ

オレがかなしかったんだよ