旅へ

今ほど

旅が待ち遠しかったことはない

 

抑圧の毎日

鬱屈の日々

 

外出も

遊興も憚られ

 

日常を送ることが

我慢の連続であった

 

抑圧は

解放へ連ならねばならぬ

 

もう出る

 

世間など知ったことか

 

己の精神を維持するには

緊張の間に

弛緩が必要なのだ

 

世間のために

己を壊すなど

馬鹿馬鹿しいのだ

 

春の風に吹かれ

 

陽光を浴び

 

心の澱を

洗い流す