緊急事態宣言の夜

昼の暖かさも

夜になれば

冷え冷えとして

 

肌寒い風が吹く

 

暗い夜道に

冷たい風

 

酒の空き缶が

転がってゆく

 

カラカラ

コロコロと

 

遠くまで響き

 

いつまでも

鳴っている

 

その寒々とした音が

ひと気のない

街をめぐり

 

精気や嬌声は

鳴りを潜め

 

いつまでも

風と共に

転がり続けるのだった