刹那のもとで

無気力と怠惰

そんな己に対する失望

 

失望すること自体

誤っていやしないか

 

意味なき唯物の世から

意味を探り出す毎日

 

上手く出来ない虚無

社会と交接できない落胆

 

意味が強すぎて

意味に縛られ

無意味を恐れる

 

だがしかし

意味から離れ

 

何もないまま

終わるのもまた

恐怖でしかなく

 

現人世で

なんらかの充実を

請い願う

 

そう

それが

 

空虚で

虚飾にまみれた

 

その場限りの

満足であったとしても

 

強く願うのだ

 

そんな社会との関わりと

 

北国の

湯治場で

 

湯けむりの中

湯船でほっと息をつく安堵と

 

なにが変わらないのだろう