反旗

未来に希望が持てず

周りがどんどん進んでいく時

 

置いて行かれ

もうついて行けない

 

一人ぼっちで

後ろから

次々と追い抜かれていく

 

歩き出すにも

道は閉ざされ

締め出されている

 

行き場がなく

居場所がなく

 

何をしていいか分からず

死までの時間だけが

有り余っている

 

やりたいことをやるには

金がない

 

金を稼ぐにも

仕事がない

 

自分自身にも

過ちや失敗はあった

 

そして怠惰であった

 

けれども

 

生きられないほど

苦しめられなければならないのか

 

世の中のレールから外れると

収入は同世代の3分の1以下

 

同じ仕事をしても

貰う金は半分以下

 

週に5日

びっちり働いても

 

大企業の年金より

稼ぎが少ない

 

働く者が

老人の余生より

収入がない

 

おかしい

実におかしい

 

このまま

生活に追われ

 

結婚もできず

子供も作れず

 

働き

ボロボロになって

 

死ぬだけの人生か

 

なれば

体の動くうちに

 

世に反旗を翻す

 

それくらいしか出来ないし

それは

実直な政治活動や

世直しのような

 

善なる意思に基づくものではなく

 

これまでの

人生の呪いを込めた

 

どす黒い怨念に満ちた

グロテスクなものでなければならない