人助け

人助けをして

いい気持ちになれる人は

幸せだ

 

たしかに

人を助けたはずが

 

気まずく

自省し

 

いつまでも

あれで良かったのかと

引きずっている

 

大したことなど

してはいない

 

ちょっとした

困りごとに手を貸した

 

相手も

少しは助かっただろう

 

それでも

あれで良かったのか

 

手助けせずとも

乗り越えられた些事なのだから

 

己の力で

やり遂げるのを

見守っていたほうが

良かったのではないか

 

自分の偽善を

押しつけただけではなかっただろうか

 

そんな逡巡が

頭から消えず

 

いつしか

後悔にも似た

悩みを抱える羽目になったのであった