離れてゆく

知識が

言葉が

どんどん遠くへ行ってしまう

 

おざなりにしていた報い

 

ひねくれ

自堕落でいたツケ

 

仕方がないと諦めても

 

寂しいものは寂しい

 

何十年も前

場末のバーで

 

呑んだくれた親父を

敗残者であるかのように睥睨していた

 

いま

同じようになって

 

ますます

居たたまれない

 

悪かった

ひどい人間だった

 

若さは残酷だ

 

振り返らずに進めたら

どんなに幸せだったろう

 

しかし

振り返ることを噛み締めていなかったら

どんなに愚かだろう