蠱毒の言葉

どこかの組織に入り

働き始めてみれば

 

人権など

どこ吹く風

 

えげつない搾取と

大っぴらな差別

 

そんな現実を目の前にすると

 

薄汚く

汚泥に塗れた

 

何も考えない機械となる

 

世間の言葉など

薄っぺらい綺麗事に聞こえ

 

正しい理屈も

権利も思想も

 

意味を持たない

 

蠱毒に落ちた中

届くのは

 

毒にまみれた

現実を内包する

悪徳の欲望でしかなく

 

それを甘受する毎

 

人の世は

遠のいてゆく