階段を登れば
何が見える
徒労かもしれない
一段一段を
なぜ登るのだ
理由なら
いくらでも探せるだろう
人生に言い訳が必要なように
一つの行いにも
何か意味が欲しいと思うだろう
しかし
意味は作り出しているだけ
因果は
結びつけているだけ
理由は必然ではなく
実存を求める足掻きにすぎない
世界があり
わたしがあり
欲望が在り
感情が有り
目の前に階段があり
それを
登るために
理由が必要なのか
逡巡するのは
わたしがわたしであることへの
遊戯にすぎない