無聊を慰める

退屈は

平和であり

地獄である

 

誰もが求め

誰もが恐れる

 

小説を読み

無聊を慰める

 

懸命な作品に

心打たれるほどの出会いは

滅多になく

 

多くの駄作

模倣

機械的な量産作に

時を費やし

 

もはや期待を失い

それでも惰性で読む

 

読まなければ

恐ろしいから

読む

 

読んでも

何もならなくとも

読む

 

ただ読んでいるだけで

それがただの線でも

 

解読不能な模様だとしても

読む

 

読めば気が紛れるから

読む

 

それが最も大切なこと