国葬の日

大物が死んだ

 

現代の日本で

銃によって殺された

 

国葬

政争の具となった

 

与党の政治利用

野党の政局化

与党内の権力争い

 

これを機に

隙を伺う

 

国葬は適切だったのか

 

彼を国葬にしないならば

どんな人物が国葬に値するのか

 

考える契機となるはずも

考えないまま

 

国葬は執り行われ

忘れさられゆく

 

国会では

追悼すら行われない

 

開会もなく

決議もないまま

 

悼む心は

ないがしろにされた

 

彼と

喧々諤々やりあってきた

野党の古株は

 

気持ちを表明することもなく

党の拘束によって

彼を悼もうとはしない

 

制度と政治が

精神に優先し

 

ねじれたまま

今日が過ぎれば

 

私が生きている間に

国葬が再び行われることはないだろう