欲望相反

冤罪で囚われ

長き年月を拘束され

 

全て終わり

シャバに出てみれば

 

家族はいなくなっていた

 

何も分からず

慟哭する

 

何をすれば良いか

生きる意味すらも

失ってしまった

 

ああ

私にとって

 

家族こそ

人生そのものであった

 

絶望と空虚

 

だが

意識の下

 

確実に潜み

頭をもたげようとしている欲望

 

それは自由

束縛からの解放

 

悲しみの底にありながら

広がる世界を感じる

 

そんな夢をみた