苦労の価値と退屈さ

若い頃の苦労は買ってでもしろと言う

ただ苦しめば良いというわけではない
不条理に耐えることが立派だとは思わない

ただ
世の中は若いときに思っていたより
ずっと地道で
小さいことの積み重ねなのだと考えるようになった

地味でつまらない
変化に乏しい
延々と単純作業を続ける
そんな人を若く愚かだった自分は睥睨していたと思う

今では同じ人を尊敬している
情熱の表し方にも
様々あると分かった

頭がいいとか
華やかだとか
立派な肩書を持っているとか
そんなものは二の次だ

平凡な仕事だって
つまらないと思ったって
それが何かにつながっているなら
大切なのだ

それが分かるようになるのが
苦労をした結果であって
年を取るということだ

つまらない説教臭い話だけど
それを無視できなくなるのが
年を取るということだ