ターミナル

乗り換え駅には
今日もたくさんの人がいる

ただすれ違うだけなのに
この熱気と活気はどうだ
エネルギーが充満している

誰とも話さない
誰も相手にしないし
誰にも相手にされない

大勢の中で
ときに孤独が際立つ

それでもなお
多くの人の群れにいることの
安堵もある

何百回
何千回と
同じように駅に降り立ち
ざわついた雑踏を歩く

これまで交差した人たちが
私にもいた

出会いがあって
別れがあって
それを繰り返し
いつか終焉へ到る

電車を乗り換えるように
人間も移り変わっていく

そんな風に人生を運ぶのなら
ターミナルは
切なくも愛おしいものだ