逆張り人形

夢想する自分が肥大し
現実の自分が矮小し

美しいものを求めて
小さなキズに拘泥し

人の輝きに近づいて
影ばかり気にかけ

自身は影に身を隠して
光を求めている

逆に逆に
裏に裏に
回って回って

操り人形のように
踊り踊らされ

自分らしくいきたいと
人とつながる糸を切っては
踊れなくなり

痩せて意固地なヒトガタが
ただ一つ残り

未だ希望が捨てられず
体がただ朽ちてゆく

この体
どう弄ろうか