赤ん坊の泣き声

午後の病院は
赤ちゃんと子供ばかりで
泣き声と喚き声に満ちている

子供が騒ぐのは
落ち着かないが
今では不思議と
納得できるようになった

仕事に追われ
毎日の通勤電車で
たった一分でも寝たいと
シートに座って
目を閉じた時
赤ん坊が泣き出すと
いらついた

自分に余裕がなければ
人にも寛容になれず
不満や鬱屈は
弱い人間に向かう

そんな心の動きは
追い詰められていると
うまくコントロールできず
狭量な自分のことも
嫌になって
人間不信と自己嫌悪の
スパイラルが加速する

日常のイラつきも
自分の余裕のなさも
環境さえ変われば
自然と解決するものだ

赤ちゃんが泣くのは
彼らの仕事のようなものだから
どうぞ存分に泣いてくれ
元気に泣き声を張り上げてと
思えるくらいの余裕は
もって暮らしたい