本は二度生まれる

99%の人に価値がなくても
たった一人に大切にされるなら
古本の意味がある

出版社が発行し
新刊書店が販売し
人気があれば増刷する

しかし
この世の大部分の書物は
初版で絶版だ

絶版の本は
巡り巡って
古本屋で売られる
そして
第二の生を受ける

時代が変われば
本の評価は一変する

ヒトラーの本が戦後ドイツで発禁になり
蟹工船』がなぜかベストセラーになる
本の生涯だって波乱万丈だ

古本として棚に並んでいる書物は
全てが時代の波を乗り越えて
今に生きている

限定本や初版本や特装本だけでなく
カゴの中で
百円で売られていても
それは生きている