酔いどれの転がる街

夏の宵に
酔いどれが

ゴロゴロ
ゴロゴロ
転がって

繁華街の
道端は

だらしなく
汚くて
ろくでもない

シャッターの前では
寝転がり

ガーガーと
言葉なく

わけも分からず
うめいて

憂さが晴れたのかどうかも
分からずに

酒の毒を
無防備に浴びて

蠢いている

私も
かつて同類であり
いつか同類になるのだから

彼らを憎むことなど
出来はしない

憎んでも
嫌っても
憎みきれるものではない

人のだらしなさを否定するなど
出来はしないのだ