毒親

なんでもかんでも口を出し
隅から隅まで子供を見張り

自分のことでもないのに
ああしなさい
こうすればいい

子供が成功すれば
わたしの言う通りにしたからだ

失敗すれば
言うことを聞かなかったからだ

どんなに理性的に話しても
監視と支配は止まず

粗暴な態度に出れば
こんな子じゃなかったのに

出ていくと言えば
泣いて懇願し

何かあるたびに
私は親だもの

私は親だもの
わたしは親だもの
わたしはおやだもの

ワタシハオヤ

この呪文を
子供にかけ続け

いつしか自分に
毒が回っているのを
気づかない

深くて
強くて

愛情というエゴに
絡めとられ

もうほどけなくなった
悲しい末路