ヘタリの精神

目に見えぬ暑さ
汗が垂れて

垂れて
滴って

ヘナヘナに
しぼみ
しおれ

水と
心が
抜け

ダラけて
ただ
寝そべっている

寒さには
身構え

縮こまり
歯を食いしばるのに

暑さは
弛緩と脱力

サボって
ヘタれて

どこまでも
ダメになってゆく

耐えることも
戦うこともできない

はじめから
対決を回避して

じわじわと
正気をうばう

ついには
怠惰の底に堕ちて

何もせず
だらけきって

少々の罪悪感と
少々の背徳の快さを
感じながら

大切な一日を終える

無難に乗り切ったのか
無為に流れたのか

それを決めるのは
自分だけ