私の中の声

平穏な暮らしに
ふと佇んだとき

か細い声が
かすかに聞こえる

うっすらと
長く
続き

頭の奥で
わたしに
ささやく

言葉ではなく
意味も意思も
分からない

心地良くもないし
気味悪くもない

だが
無視できない

抑揚なき
声は止まず

年をとるにつれ
ますます
聞こえてくる

私の中にある何か

私を呼ぶ私

私の中の
わからない私

わからないまま
ずっと抱えているのだろう