自分の歩く道

平坦な道を歩むより
自分の踏み出す先には

山や谷や川
いろいろなものがあったほうが
楽しいでしょう

坂を上るのはきついし
ぬかるんだ泥道や
草むらを掻き分けなければ
ならないかもしれない

疲れて
へばって
座り込んでしまうかもしれない

平坦な道を歩くのは
たしかに楽で
安定していて
道を踏み外すこともない

安心して
誰かに敷いてもらった舗道を
歩くのも
決して恥ずかしいことじゃない

冒険しろだとか
逆に
冒険するなとか

ああしろ
こうしろ

ああするな
こうするな

なんて
外野は言うけれど

自分のことを決めるのは
自分にしかできないのだから

自分が良ければ
それは必ず良いことなんだから

歩きたい道に向かって
進むべきだ

だから
どんな道が良い道か
どこを選ぶのが良くないかなんて

自分だけが考えれば
良いのは確かだけれど

それでも
舗装された道を選ぶのは

やっぱり
誰かに用意してもらった道だから

自分で選んでいるようでいて
実は選ばされている

選ばされていると分かって選ぶなら
それは自分の選択だけれど

気づかないうち
自分の道が
作り変えられて

行きたい場所から
だんだんと
離れてしまっては困るでしょう

自分の行く道を
自分で決めるなら

行きたいところ
見たい風景を
忘れてはいけない

見えない最後のゴールのことなんて
考えなくていい

何十メートルか先の橋でも
隣町の甘味処でも

近くても
簡単でも

行きたいところが
心のなかに見つかるのなら

自分の足で
自分の道を歩いていくのが
とても楽しい