2019-01-31 寒さと追憶 詩 #詩 冬の夜 寒風に吹かれながら 家路を急ぐ その時 思いだす 北国で育った 子供の頃 肌を刺す 冷たさ 霜焼けに 赤いほっぺた 一面の雪 月明かりに浮かぶ 白い世界 人はみな早足で 影だけが追いかけてくる くぐもった訛りは 雪に吸われ 静かで なにもない田舎を ただ歩いていた 何も考えず 白い息を吐き ただ歩いていた