走らずに進む

これまでの人生を
一生懸命

走ってきた
駆け抜けてきた

こんな例えがあるけれど

人は
生き物は

常に走っていられるように
作られていない

走るのは
特別な時

普段は
ダラダラ

何かあれば
せいぜい歩く程度

何かの危機
必要があって

はじめて
人は走り出す

忙しなさと
努力の時を

走ってきたと
表現しても

全力で走れるのは
人生の一時のみ

これから
何かあって

目指すものが
見えているのなら

走る前に

常に歩いて
近づいていけばいい

走るのは
日常じゃない

信号が点滅してから
走り出すより

点滅を予見して
日々近づいていくことだ

地味に
黙って

食いしばった
歯を見せないで

ゆっくりでも
止まらず

進んでいる