頷いて従ってほしいのか

うん

と言って欲しいんだね

 

そうだね

と言って欲しいんだね

 

あなたは

終わることなく喋る

 

どこまでも

どこまでも

 

人の話も聞かず

都合なんて考えない

ただ自分のことばかり

 

いつまでも

いつまでも

 

わたしに尋ねたことでさえ

わたしの答えが終わらないうちに

 

思いついたら

喋りだす

 

もう何年

何十年

 

呆れるのも

うんざりするのも

疲れてしまった

 

それでも

話は止まらない

 

ずっと

ずっと

永久機関のごとく

 

すべてを遮り

自分を押し通して

ひたすら喋って

 

どうして

こんなに話すのか

 

自分だって

分からないだろうに

 

あなたが求めるのは

相槌だけ

 

あなたを肯定してくれるもの

黙って従ってくれるもの

 

気の利いたアドバイスなんて

邪魔なだけ

 

だって

あなたは

変わりたくないのだから

 

どこまでも

喋り続けるあなたは

 

人の意見なんて聞いたら

自分が正しいか

分からなくなってしまうもの

 

だから黙って

頷いて

従ってくれる人が欲しいんだね

 

大丈夫

あなたは嫌な奴じゃない

 

ただの人だよ