理性より感情で

計算して

書けない

 

前もって

準備して

 

内容を吟味して

構成を考えて

 

筋を通して

計画通りに

練り上げる

 

そんな

綿密な文章が

書けない

 

だらしがないのは

分かっているが

 

書いているうちに

湧き上がる

発想に支配され

 

言葉は

流れ流れて

 

骨格も溶解し

テーマも曖昧

 

何が言いたいんだか

分からない

 

それでも

やめない

 

無意識から浮かぶ

論理の外の言葉

 

断片でも

生きている

 

生の感情と

まぐわった言葉

 

意味は通らずとも

正直な言葉

 

そっちのほうが

完成度より大事

 

書き散らして

いい加減に

文字を振りまいても

 

精神の断片が

光っているなら

 

今はそっちを取る

 

綿密に練り上げられた

言葉の羅列が

美しいとは分かっているけれど

 

そこに辿り着く前に

感情が生きているか

 

生血を啜って

おきたいんだ