心力

打ちのめされ

悩めるほど

 

良い詩が書けるのは

どうしたことだろう

 

平穏な生活

心地よき精神に

人の心は打てぬ

 

傷つき

破れ

もがき

のたうち回る中にこそ

 

共感と

圧倒を呼ぶ

心のエネルギーがあり

 

書く内にも

苦しみの最中ならではの

訴えたい

心状を持つ

 

苦しむから

書ける

 

悩むから

書ける

 

而して

書きたいなら

苦悩を共にせねばならぬ

 

心を動かせねば

手は進まぬ

 

書きたくないなら

それは

雑事に追われ

安寧である証

 

それもまたよし

 

だが

書ける日は

 

書かねばならぬ日は

必ず来る