孤独の海に

孤独の海に

突き放されて

 

ポチャンと落ちた

心の音が

頭の中に鳴り響き

 

体も心も止まった

 

拒絶

すなわち

孤独への道標

 

世界中の

どこにも

誰も

私の傍に立つ人はいなかった

 

ただ一人

いても

いなくても

意味なんてないじゃないか

 

どんな都会に生きようが

山奥や

無人島に

一人でいるのと

変わらないじゃないか

 

いてもいなくても

同じ

 

隣で鼾をかく男が

死んでも

なんの関わりもない

 

俺だって

同じだ

 

同じように

孤だ

 

同じでも

つながれない

 

虫や魚にも劣る

働かされるマシーンだ

 

人からも

組織からも

世の中からも

拒絶されて

 

なお

何故歯車にならなけりゃいけないんだろう

 

孤独だ

孤立している

 

さびしくて

かなしくて

 

なぜ生きるのか分からない

 

臭くて

汚い

 

場末の

饐えきって

くたびれた

 

白蟻の涌く

木造二段ベッドの上

 

ダニとシラミに

食われて

 

誰からも

見捨てられたとしか思えない

 

醜い独り者だって

きれいな涙を流すんだ