場末の酒場に預言者来たりて

場末の酒場に

預言者来たりて

 

未来と終末を説く

 

幾多の預言者が通り過ぎた

この酒場

 

一杯の焼酎と世界を

天秤にかけ

顔を赤らめている

 

呂律は回らず

反復する

壊れた拡声器

 

哀しいかな

 

いや

愉快この上ない

 

俯き

涙を溜め

酒を啜り

 

鬱屈に耐えかね

当たり散らした現実に

 

飽いた彼らは

預言者になることを選んだのだから