解体と解放

人が生まれながらに

人だった時は過ぎ去り

 

人は人になるために

努力をしなければならない

 

努力をしても

人になれないかもしれない

 

それは

生まれながらに

奴隷や穢多非人として

 

見下され

こき使われた存在とは

似て非なるもので

 

自由や平等の下に生まれ

一見それらを享受していると

見せかけながら

 

実態では

奴隷状態であるという

 

巧妙な搾取の構造である

 

きれいごとを言うつもりはなくとも

欺瞞の中に生きるのは

息苦しい

 

もはや

すべてが壊れ

多くが失われることでしか

 

浮かび上がる瀬もなく

 

解放とは

解体と表裏一体であり

 

破壊願望を内包した夢の

ひとつの結実である