猫との関係

猫と暮らしていた

飄々と

 

そっけなく

食べ物だけやって

 

適当に

勝手に

気ままに

 

お互い

干渉もなく

 

猫は庭で遊び

どこかへ行っては戻り

 

ただ飯だけをねだって

フラフラしているのだった

 

そんな関係も長くなり

当たり前になり

気にも留めなくなった頃

 

猫はいなくなった

 

どこへ行ったか

分からない

 

飯もなくならない

 

車に轢かれたか

誰かに飼われたか

人知れず死んだのか

 

分からないまま

猫との関係は

終わってしまった

 

猫のことを

気に留めたまま

数年が立ち

 

日常は続いている

 

だが

たまに思い出せば

 

空白は満たされていない