魂の依代

広く世界を見渡して

現実を変える思索も

 

一日の一瞬の

小さな出来事の詩作も

 

同じことだろう

 

技巧を弄し

小難しく知ったかのような

 

事情通のごとき

言葉の羅列

 

言葉を操りながら

言葉に操られ

 

地位を得たいと望み

地位に釣られる

 

そんなスカスカの言葉に

うんざりするだけで

 

気概と魂を

言葉に乗せられるか否かという点の

技巧だけが大切で

 

世界を見ようが

目の前の隅の隅を見ようが

 

大した違いはない

 

魂の依代を見つけること

書くこと

 

それでもう十分だ