透徹の頂

寄らず

寄せつけず

 

生まず

生やさず

 

削ぎ落とし

尖らせた

 

先端が

細くなり

 

触れたら

壊れるほど

 

突き詰められた

 

それは

眺めるだけで

 

誰も触れず

近づけず

 

人を遠ざける

 

美しくも

危険で

 

感嘆しても

距離は遠い

 

その頂を見せて

悦に入る人生

 

濁った魂には

清涼で美しく

 

孤高で

傲慢で

 

ひたすら無意味で

 

他に何も出来ないが故に

傍に在り続ける