脳裏の浜辺

ぼやけた頭に

浮かぶ景色こそ

 

淡く

覚束ない

心が求める所

 

徹夜明けの

寒々しい朝に

 

けだるく

温い風に吹かれた

波打ち際を想う

 

たどり着くことなどない

 

悩みも

苦しみもない彼岸よ

 

眠気とともに

揺蕩う意識が

 

繰り返し想起する

浜辺よ

 

恐れなどない

夏の夜の刹那よ