カルト教徒

運命だの

神の導きだの

 

論理で説明できないのを

特別な何かの存在に仮託して

 

世界を知ったような

振る舞いをしているうちに

 

デトックスやら

オートファジーやら

 

人体の機能に対する

無知を越えて

 

都合の良い単語を

都合よく解釈し

 

挙句の果てには

自分のほうが

 

科学者や研究者より

見識に富んだ

 

知恵者であると

悦に入っている

 

そんな彼の御高説は

尊大で

押し付けがましく

 

いつまでも終わらず

うんざりする

 

科学も

オカルトにかかれば

 

神の意思を伝える

一つの道具に過ぎず

 

荒唐無稽で

相手にするのも難しい

とんでも学説を

 

科学界のタブーやら

検証すらしない隠蔽体質やら

闇の権力の支配とやらに

結びつけ

 

熱弁を振るう姿は

 

相手にするのも煩わしく

かと言って

相手にしなければ食って掛かられ

 

こちらとしては

薄笑いで

常に同意しつづけ

この波が収まるのを

 

心を固く閉ざして

耐え忍ぶしかない

 

この

恐怖でもなく

怒りでもなく

 

理不尽な忍耐の苦痛こそ

カルトに抱く反感の源泉である