雪の上の風

雪を渡って

吹く風は

 

寒く冷たく

肌を刺す

 

雪を渡って

吹く風は

 

人の心に

襟を立て

 

背中を丸め

縮こます

 

カチカチに凍った道

 

下を向いて

歩く人々

 

寒く冷たく

息白く

 

早足で行き交うことも

叶わず

 

めったに降らない

この街の雪に

戸惑いながら

 

足を滑らせ

手をかじかませ

 

それでもなお

 

いつもどおり

生きようとしている