2022-02-13 破綻の手前 #詩 詩 怖ろしい怪物が 口を開けている 今にも 食らいつきそうな 口の周りで ダンスを踊り はじめは 恐ろしさに震えても いつしか 踊るあいだに 慣れ 馴染んで 恐怖は吹き飛んだ だが 状況は変わらない あと一歩 あと一押しで 奈落の底に落ちてしまう そう 今日なのか 明日なのか 引き金は いつ引かれるか知れず 惰性に麻痺した人々は すべてを知りながら 踊り続けている