橋の下にて

国家の前に人がいて

人のために国はあり

 

人は

国のために生きるのではない

 

とは言え

国を愛する者もおり

 

郷土を守り抜く意志も

国のために戦う覚悟も

否定されるべきではない

 

同じ国の中ですら

意見の異なる人はいる

 

戦う者も

亡命する者も

尊重されねばならない

 

それなのに

遠く離れた土地にいて

 

他国のことを

口を出し

 

助けるわけでもなく

 

なぜか

叱責する輩がいる

 

お前の態度はおかしい

お前の考えは間違っている

 

いや

他人事だから

いくらでも言えるだけだ

 

戦争の高揚に酔い

声高に叫びたがる人よ

 

人の顔色を窺えとは言わないが

 

あまりにも

面の皮が厚すぎるだろ

 

自国の政治家には

戦えと言い

 

当該国の国民に

降伏しろと言う

 

興奮のあまり

己を失うなよ