さざ波の日

心に波が立つ

 

まるで

波を立てたいと思っているかのように

 

静まれば

また立ち

 

治まれば

再び立ち

 

心の平安は

いつになっても

訪れない

 

何もなければ

何もないのが不安で

 

不安がないかと

探し回り

 

つまらないことに

苛立ち

 

自分ではどうしようもないことを

心配する

 

どれほど

些細なことでも

 

心に棘が刺さっている限り

 

それは

絶望を予感させ

 

負のスパイラルを加速させれば

 

たちまちに

生の活力を奪い取る

 

上手くいかないことの理由を

いつも探し回る

 

腐敗の犬と化した

爛れた精神は

 

常に隙きを窺い

顔を覗かせようとし

 

それに

呑まれてしまった日には

 

灰色の膜の被って

何もできない