夢のあと

夢は

遠かった

 

夢だと

分かったら

 

すぐに覚めてしまった

 

なつかしく

なまめかしく

 

羊水に揺られるごとく

 

ふわふわと

おぼろげで

 

かたちのない

きおくのような

 

幻覚とも

妄想とも

おぼつかない

 

感覚の残滓である

 

しかし

確かに

 

もとめていた

何かだった