お前の猫

お前の中に

猫がいるだろう

 

闇夜で

一人孤独な心に

 

か細い鳴き声が届く

 

目的のない

虚無にあり

 

猫はただ泣くだけ

 

姿のない

精神と知覚の境目

 

その隙間から

猫が鳴いている

 

見えず

届かず

 

力のない

不安に怯えた心に届く

 

猫の鳴き声が

聞こえるだろう