2019-06-18 山を越えて 詩 #詩 どんなに小さな生活にも 地味な暮らしにも 山も谷もある 一つの山を越え 少しだけ 見晴らしを楽しみ 下ってゆく 何を得たか なぜ登ったのか 終わってしまえば 余韻に浸っている時は少ない 下りながら反芻し また登るのか 己に問いかける 登る動機などない たいして素晴らしい体験でもない だが 登ることは 生きること 登っている間だけ 命の鼓動が疼いて わたしは また 歳を重ねる