無力の中に生きる

世の人に相手にされず

怒り

絶望し

疎外感を持ち

自分を無力に感じようと

 

己が生きたいと

思う日々を

忘れてはならない

 

空も太陽も

風も水も

 

あなたを差別しない

誰かの上だけを

照らしはしない

 

世界はあなたのためにはない

それでも

世界はあなたを受け入れる

 

人が人である限り

人は哀しい生き物だから

 

誰かを睥睨し

誰かに卑屈になり

誰かを差別し

自分が上に立とうとする

 

列に並ばなければ排除され

列に並べば

競わねばならぬ

 

競えば競うほど

心の芯が泥に塗れ

嫌な気持ちになるかも知れない

 

人を蹴落とす

無間地獄に苦しむかも知れない

 

それでも

あなたは救われるから

 

世の因果が

回り回って

 

幸も不幸も

味わうことになろうとも

 

風はあなただけに

冷たく吹くことはない

 

雨はあなただけに

冷たく降ることは

ないのだから