夜鳴き猫

気だるい夜に

猫が鳴いていた

 

街灯の明かりが並ぶ

ひと気なき夜に

 

ミャオーん

ミャオーん

 

遠く

長く

 

あとを引いて

響いた

 

星は出ない

暗い方へ

 

猫は流れていき

 

鳴き声が

遠ざかってゆく

 

寝床まで届く

その声は

 

たまらなく

もの哀しく

なつかしく

 

昔から聴いていたような

気がした