歩けども歩けども 歩けども歩けども

歩けども歩けども

歩けども歩けども

 

たどり着かない

 

道は果てまで

星は満天

 

幾晩

歩いたか

 

歩けども歩けども

歩けども歩けども

 

歩き疲れても

歩くだけ

 

いくら歩いても

何もない

 

どこまで歩いても

地の果ては見えず

 

終わるまで

歩いても

 

終わりはない

 

歩けなくなったら

そこが終わり

 

ボロボロになって

傷つき

病み

休もうと

 

歩みは終わらない

 

意味などなく

意味を求める意思も失い

 

夢遊病者のごとく

惰性で

 

終わりを探し

終わりに恐怖し

 

好奇と忌避を

内包しながら

 

見えぬ先へ

歩き続ける

 

歩けども歩けども

歩けども歩けども

 

力尽き

倒れても

 

他になにも無いのだから

歩くだけ

 

歩いて

歩いて

 

目は見えず

耳も聞こえない

 

喉は潰れ

腕はもげ

足は腐り果てた

 

それでも

這って

四肢を交差させ

 

形のないものになって

歩みを止めない

 

何もわからないから

止めようがないのだ