崩れゆく肉体

なぜこんなに

糜爛した肉体が

忌み嫌われているのだ

 

腐りかけた末端には

蛆がたかり

 

だらだらと

体液が滲み出ては

滴っている

 

饐えた腐臭

しかし

いまだに

私の匂いだ

 

四つん這いの後には

ナメクジのように

光る筋が残り

 

削れた肉片が

散らばる

 

私が壊れていく

 

それは

不快でも

恐怖でも

苦痛でもなく

 

私自身が

世界に広がり

世界を汚染していく

生みの苦しみなのであり

 

膿もまた

私の胞子を飛散すべく

 

世界に巻かれる

種に他ならない

 

ああ

崩れゆく私の体よ

 

どこまでも

生まれ

代われよ