老いの子供っぽさ

子供の頃
何も考えずとも

学校に上がり
中学校
高等学校と進み

嫌々でも
勉強し

知らないことを
覚えて

体は成長し
世界が拡がり

前に進んでいる
そんな感覚があった

ある歳を超えると
進んでいるのか
停滞しているのか

後退しているのではないか
とすら
思えてきて

歳を取るにつれ
子供に戻っているような
気がする

それなのに
なお

欲望の肥大や
名声へ願望を捨てられず

傍で見れば
痛々しいほどに

いや
清々しいほどに

自分を売り込んで
社会に食い込もうとする人々

たくさんのバッジをぶら下げて
子供みたいに喜ぶ軍人が
かつて居たように

肩書きばっかりで
安心を得ようとする人々

かわいいかもしれない

そんな自分も
負け犬が
縄張りから追い出されるように

何の力も無いくせに
遠巻きに

妙な上から目線で
世間を眺めている

小意地の張り合い
ケチなプライド

そんなもんで
自我を守っている

やっぱり
子供に戻っている