親の踵

何十年経っても

忘れない

 

まだ満足に歩けなかった歳頃

 

親に抱きつこうと

よつん這いで近づくと

 

踵で顔を蹴られた

 

何度も

何度も

 

蹴られる度

親が離れていき

遠くなるのが悲しかった

 

泣いた

 

それを思い出すと

今でも涙がこぼれる