捨てられること

比べられ

切り捨てられる残酷さよ

 

お互いがお互いを選び

関係を終わらせるのも

相手次第

 

平等な間柄に思われるが

そうではない

 

歳をとり

就くべき仕事にも就けなかった者にとって

 

藁にもすがる思いで

手に入れた職

 

嫌なら辞めればいい

そう言われても

辞められるわけがない

 

世の中には

次から次へと

人が溢れ出てくる

 

いつもいつも

それらと比べられ

切られる度

 

世の中に

己の居場所がないことが

思い知らされ

 

己の無価値と

生きる力の無さに絶望する

 

これだけは

自分で決着はつけられない

 

他者から否定され

拒絶され続ける辛さは

 

小さな死と同等である

 

これに抗うため

狂っても仕方がない

 

そう思えるほど

絶望なのだ