夕暮れのひとり

トボトボと

夕暮れの道を歩く

 

暗くなり

雨に降られ

 

靴ずれで

足が痛い

 

寂しく

人の心が遠く離れてしまった

 

木々は黒い塊となり

山の奥から

怪鳥の鳴き声が響く

 

じわじわと迫る

夜のとばり

 

登った坂から

雲の合間に

 

沈む夕陽が差す

 

その明るい赤光が

心を灯す

 

世界の果て

たったひとりでも

 

あたたかい光が

残っていた